保温器具とは?

爬虫類は変温動物なので適正温度を保つためにも保温器具は必須です。

変温動物とは周りの温度によって体温が変化する動物のことです。
対する恒温動物は周りの温度に関わりなく体温をほぼ一定に保っていられる動物の事を指します。私たち人間も恒温動物ですよね。

繁殖の際にはクーリングといって意図的に温度を下げる方法をとることがありますが、普通に飼育していく上では必ず適正温度を保つようにしてあげてください。

主に使われる保温器具は

・パネルヒーター
・暖突
・保温球

などがあります。
次はそれぞれどういったものなのかを説明していきます。

パネルヒーター

薄いシート状の保温器具で、パネヒと略して呼ばれることが多いです。
安価で種類も多く、温度を自動で調整してくれるものや、自分で温度を設定するもの、防水タイプのものもあります。

主にケージの下に敷いて使用します。
ケージの中に直接敷いて使用することは火傷の恐れがあるので控えましょう。

大きさは飼育する生体によりますが、温度勾配をつけるためにケージの1/2~1/3のものを選びましょう。
ウェットシェルターを使用する生体の場合、ウェットシェルターの真下に敷くのは低温やけどの原因にもなります。

また、生体がお腹を温められるので消化を促進させる効果があります。
消化不良は爬虫類にとって命とりにもなるので、パネルヒーターは特別な理由がない限り取り入れることを推奨します。

ただし、デメリットとしてパネルヒーターのみでは保温が不十分な場合も多くあります。年中エアコンで管理できる場合はパネルヒーターのみでも飼育が可能ですが、地域によっては暖突や保温球と併用することをおすすめします。


暖突

ケージの上部に取り付け遠赤外線で空間を温める保温器具です。
ヒーター部分は特殊な素材で覆われているので万が一生体が触れてしまっても火傷の心配がありません。また、耐久性が高く経済的です。

サイズ展開も豊富なので、ケージに合ったサイズのものが選べます。

使用の際にはサーモスタットと併用しましょう。
サーモスタットとは保温器具に接続することで設定した温度に自動で保ってくれる機械です。

デメリットとしては、取り付ける場所を選ぶ必要があることです。

小型の爬虫類や蛇を飼育される場合は、小さいケージや高さのないケージを選ぶかと思いますが、そういったケージに設置する場合温まりすぎてしまう可能性があります。

ケージ外に設置することも可能ですが、ケージの置き場所が限定されてしまったり、暖突を取り付ける場所が必要になります。

知人はレオパをアクリルケージのレプタイルボックスで飼育していましたが、寒い地域のため暖突の使用が必須だったのでカラーボックスにケージをいれ、カラーボックスの板に暖突を設置していました。

保温球

電球の形をしていて主に赤外線で空間を温める保温器具です。
集光タイプと散光タイプのものがあり、それぞれ散光タイプのものを主に保温球、集光タイプのものをバスキングライトと呼ぶことが多いです。

バスキングライトとは、昼行性の紫外線を必要とする生体の飼育に必要不可欠なもので、主に紫外線ライトと併用して使用し、太陽光を再現するものです。

バスキングライト(集光タイプ)はケージの一部分にホットスポット、又はバスキングスポットを作る際に使われるものなので紫外線ライトを必要としない生体には不要です。

また電球だけ購入しても単体では使用できないので、爬虫類用の電球ソケット、ランプステーが必要になります。

保温球の設置場所は主にケージ内の上部ですが、バスキングライトの場合ケージ外側の上部から照射することもあります。

保温球を購入する場合、必ずケージの大きさにあったワット数を購入してください。また、こちらもサーモスタットと併用して使用しましょう。

水がかかったり濡れたりすると
爆発するように割れるものもあるので要注意です。


また、非常に熱くなるので生体が火傷しないようによく注意しましょう。
火傷防止ネットなども販売されているので購入をオススメします。

電球なので寿命が短いものが多く、急に切れて困ったなんてことにならないためにも必ず予備のものを用意しておきましょう。

こちらも暖突と同じで場所を選ぶ必要があるのと、
ケージの素材によっては溶けてしまう危険があるのでよく注意しましょう。

まとめ

以上、爬虫類の保温器具についてまとめました。
爬虫類飼育というとライトを沢山使うイメージがあったりしてなんだか難しそうですが、全ての爬虫類がライトを必要としているわけではありませんよ。

現在爬虫類を飼育されている方、
これから爬虫類を飼育される方の参考になればうれしいです。