「爬虫類って何だか不気味…」
「何を考えているかわからなくて怖い!」

世間一般的に爬虫類はあまり良いイメージを持たれませんが
実はとっても可愛い生き物なんです。

今ペット業界では爬虫類が人気になりつつあり、実際にペットショップでトカゲやヘビなどの爬虫類を目にしたことがある方もいるのではないのでしょうか?

その中でもレオパは特に人気の種類で、飼育のしやすさや外見の可愛らしさから女性の飼育者も多くいるんです。
「爬虫類は苦手だけどレオパは大丈夫!」なんて人もいるんですよ!

本記事ではそんなレオパについて簡単に説明していきたいと思います。

レオパとは?

レオパの正式名称はレオパードゲッコーといいます。

直訳すると“ヒョウ柄のヤモリ”ですね。

このレオパードゲッコーいう名前は英名で、和名ではヒョウモントカゲモドキといいます。
また、爬虫類飼育者の中ではレオパの愛称で親しまれています。

爬虫類にあまり興味がなくても「レオパの名前だけは聞いたことがある!」なんて方もいらっしゃるかもしれません。


結局ヤモリなの?トカゲなの?

と混乱しそうになりますが、レオパはヤモリの仲間です。

ヤモリといえば窓ガラスや家の窓にへばりついているものを思い浮かべますが、ヤモリが壁にへばりつくのに使う趾下薄板(しかはくばん)または指下板(しかばん)と呼ばれる器官がレオパにはありません。

また、ヤモリが基本的にまぶたを持たないことに対し、レオパはまぶたを持っていたり、地表を歩行して移動するなどヤモリでありながらトカゲに近い特徴を持っていることからトカゲモドキという名前が付けられたと考えられます。


特徴

筆者宅のレオパです。

トカゲモドキなんて面白い名前ですよね。
海外ではeyelid gecko(まぶたやもり)なんて名前で呼ばれていると聞いたことがあります。
次はそんなレオパの特徴について説明していきます。

尻尾

レオパの特徴といえばなんといってもそのぷっくりとした大きな尻尾。
尻尾の中に栄養を貯蓄することができ、個体によっては頭の大きさにまで太くなることもあります。

逆に栄養状態の悪い個体は細くしなしなとした尻尾をしているので、尻尾の状態で健康状態を見極めることができます。

また、威嚇時や餌を狙う際にはフリフリと動かすこともあり、尻尾を揺らしながら餌を狙う姿を想像するとまるで子猫のような可愛らしさがありますよね。

尻尾に栄養を蓄えられるなんて、すごい仕組みですよね。
ラクダもこぶの中に栄養を蓄えられるそうですが、厳しい自然の環境で生き残るための独自の進化なんですね。奥が深いです。

腋下ポケット

個体によって違いますが、レオパの腋の下には小さな窪みがあります。
これは腋下ポケットと呼ばれていますが何故このような窪みがあるのかはわかっていません。

栄養が十分すぎる個体はそのポケットに水疱状の膨らみができます。

これは通称腋ぷになどと呼ばれ、尻尾に蓄えきれなかった余剰な栄養分が腋の下に蓄えられたものだと考えられています。

腋ぷにができやすい個体もいるそうなので一概には言えませんが、肥満体の可能性もあるのでそうなるとダイエットも必要になってきます。

ウロコ

爬虫類といえばウロコですよね。
レオパの体も粒状のウロコと小さなウロコに覆われています。
ウロコと聞くとツルツルでテカテカでしているというイメージがあるかと思いますが、レオパの体はつぶつぶ、もちもち、ひんやりといった感じです。

そしてレオパも爬虫類の特徴ともいえる脱皮をします。
脱皮した後の皮はその場で食べてしまうことが多く、いつの間に脱皮をしたのかわからない!なんてこともしばしばあります。
通常脱皮前には体が白くなるのでよくチェックしておけば脱皮している姿が見られるかもしれませんね。


レオパは肉食性昆虫を主食としていて、野生では主に昆虫類や節足動物、小型哺乳類の子供などを食べて過ごしています。

飼育する場合にも給餌には昆虫を与えることになりますが、最近では人口餌もかなり流通していて、「虫がダメ!」という方でも安心して飼育することができますよ。
しかし、中には人口餌に餌付いていない、餌付かない個体や急に人口餌を拒否する個体もいるので生体を購入する際にはきちんと確認した方がいいでしょう。

大きさ

尻尾までを含めて全長20~25cmになります。
アダルト(成体)になっても手のひらサイズで、25cm以上に大きくなることはかなり稀なケースだと思います。
「大きくなりすぎて困った」なんてこともありませんよ。

生息

アフガニスタン南部、東部、インド北西部、北部を除くパキスタンなどの乾燥地に生息しているようです。
夜行性なので日中は岩陰などで休み、夜になると活動を始めます。

寿命

寿命は長く、飼育下で平均8~15年生きるといわれています。

野生の個体は飼育下にある個体よりも長寿であるといわれることもあり、その理由としてはケージの小ささなどから運動量が足りていない、餌の与えすぎで肥満体になってしまっている。などがあげられます。

それでも一般的にペットとして飼われる小動物のハムスターは寿命が1~2年だったり、ウサギでも7~8年といわれているので、とっても長生きな印象がありますね。


飼いやすさは?

鳴き声や臭い

集合住宅などではペットの騒音問題などで悩む方も多いのではないかと思いますが、レオパはとても静かな生き物です。
驚かせたり、怖がらせたりすれば威嚇時に「ギャ」と鳴いたり、ストレスを感じたり嫌がったりしているときには「ピィピィ」と鳴くそうですが、普通に飼育していく分にはまず鳴かない生き物と考えてもいいでしょう。

ごく稀によく鳴くような個体もいるそうですがその声も小さなものなので問題になるようなことはないと思います。

臭いについても、レオパ自身は無臭です。
糞や食べ残しなどの掃除を怠らなければ全く臭いません。

餌の与え方

給餌頻度はアダルト個体でしたら2~3日に一度とよくいわれています。
他のペットと違って明確に給餌頻度が定められていないので、1週間に一度というお家もあります。

また先述した通りレオパは尻尾に栄養を貯蓄することができるので、健康状態にもよりますが餌をあげ忘れてしまった場合にもすぐに死ぬことはありません。

与える餌は、コオロギを与えるのがメジャーですが活餌も様々な種類があります。人口餌も色々なタイプのものが販売されているので、虫が苦手でも人口餌で飼育している方は沢山います。

余談ですが筆者の主人の職場でもレオパが飼育されています。
餌は人口餌で、爬虫類が苦手だという方にも可愛がられてすくすくと育っているようです。

必要なもの

飼育に必要な用品は少なくケージ、ウェットシェルター、エサ入れ、パネルヒーター、湿温度計、床材があれば十分に飼育することができます。

夜行性ですので、亀やトカゲを飼育する際に多くの種類には必要不可欠ともいえるUVライトやバスキングライトといったものがなくてもレオパは大丈夫です。

ケージも非常にコンパクトなもので終生飼育が可能で、飼育スペースを取らないというのもレオパ飼育の魅力の一つですね。

触れ合い

ハンドリングといって手に乗せたり、触れ合ったりしてスキンシップをとることができます。

基本的に爬虫類は触られることを嫌がるので長い間ベタベタ触るようなハンドリングはかなり生体にストレスを与える行為になるので推奨できません。レオパへの負担を少なくしたいのなら適度に行うことが大切です。

色や柄の種類、生体の値段

一般的に色や柄のことはモルフと呼ばれています。
レオパのモルフは繁殖が簡単なこともありかなり豊富にあります。
カラーだけでなく模様や目の色も様々なものがあり、自分のお気に入りの子を探すのも楽しめると思います。

また、モルフによってかなり生体の値段に差があり、ブラック系のモルフは特に高額で取引されています。

筆者が爬虫類イベントで見かけたブラック系のレオパはASK表記されていました。
ASKとは尋ねるといった意味で購入の際にはお店に販売価格を聞く形になります。爬虫類イベントではレオパだけでなく希少価値の高い個体にASKという表記がされることがあり、その殆どがかなりの高額個体になります。
購入する意思もないのに値段を聞くのはお店への迷惑行為になりますが、それでもいくらなのか好奇心が湧きますね。

話が逸れてしまいましたが、流通の多いモルフでは安価で販売されていて、ノーマルなんかはイベントで5000円以下で売られることもあります。
筆者のレオパはイベントで2匹とも6000円弱で購入しました。
ペットショップでも、10,000円を切る個体を見かけたことがあります。


最後に

いかがでしたか?
レオパは爬虫類の中でも丈夫で安価、性格も大人しいことから入門種としてもおすすめされています。

今、沢山の両爬を飼育されている方でもレオパから入った方が多くいるんですよ。
筆者のレオパを2匹飼育していましたが、餌の時間になるとひょこっと顔を覗かせたり、ふりふりと尻尾を揺らしながら歩いている姿にとても癒されました。
意外と飼っていると何を考えてるのかがなんとなく分かってくるのも面白いですよ。

以上、レオパについてをまとめました。
レオパに興味のあった方や、飼いたい方たちの参考に少しでもなれば幸いです。